夏の野菜・ニンニクの育て方

チューブのすりおろしにんにくも便利ですが、やはり生のにんにくを炒めた香りは格別になります。

そんな夏の野菜の一つであるニンニクの育て方・植え方を紹介します!

ニンニクとは?

ニンニクは香りが強く、強壮・スタミナ増進作用があると信じられているため、球根(鱗茎)を香辛料などとして食用にするほか、茎も「ニンニクの芽」(トウ)と呼ばれて野菜として調理されます。

強烈な風味を持つことから、肉食の習慣がある地域で肉類と併用し、くさみを消す食材、香辛料として普及しています。

ニンニクの種類は?

以下、ニンニクの主な種類です。

・ジャンボニンニク

「ジャンボニンニク」はニンニクをそのまま大きくしたような外見をしています。

日本では主に九州を中心とした西日本で、各地域特有のジャンボニンニクを栽培しています。

主に5月~6月に収穫したものを乾燥させて7月~8月の夏場に出荷します。

・行者にんにく

行者にんにくとは、ユリ科ねぎ属の山菜で、北海道から近畿地方に分布しています。

山に入った修行者が精力をつけるために食べたため、「行者にんにく」と命名されたと言われています。

行者にんにくと普通のにんにくの違いは、食べる部分が違うことと栄養面で差があることです。

普通のにんにくは主に鱗茎(りんけい)や芽の部分を食べますが、行者にんにくは新芽の部分を食べます。

育て方.時期

ニンニクは9~10月に植え付けます。

植え付け時期で注意すべき点は、温度です。

まだ暑さが厳しいうちに植え付けてしまうと、ウイルス系の病気にかかりやすくなるリスクがあります。

暖地の場合は10月ごろでも問題ありません。

ただし、植え付けが遅れて寒くなり過ぎると根の張りが不十分になってしまい、春のニンニクの太りが悪くなってしまいます。

土作り

まず、植え付けの2〜3週間前から土の準備を始めます。

植え付け2週間前に1㎡に対して苦土石灰を100gまいてよく耕します。

次に、植え付け1週間前に1㎡に対して堆肥1kg、化成肥料100gを畑の全面にまいてよく耕します。

用土を自作する場合は、赤玉土小粒(黒土でもOK)を7割、腐葉土を3割入れ、規定量の緩効性化成肥料を加えます。

ニンニクの適正の酸性度、pHは5.5~6.5です。

植え付け(種まき)

ニンニクの種まき時期は、9月下旬~10月下旬です。

ニンニクの表皮を剥がして、種球を1片ずつに分けます。

ばらした分球を包んでいる薄皮は、むかずにそのままにしておきます。

大きな種球ほど大球になりやすいので、傷や歪みのあるものを避け、大きくて形が整ったものを選びます。

植える方向は、芽の出る部分を上にします。

防虫対策

1番簡単な虫の予防対策は 種を播いた時に防虫ネットをかけることです。

間引き

りん片分化(根が分裂)している株を選び、もう片方の芽を取り除きます。

抜く際は、残す方の株の根本をしっかり抑え、もう片方を傾けて根を離します。

丁寧に抜いた(間引いた)株は、食べられます。

根の部分はニンニクとして、若干甘みを感じることができます

茎の部分もネギのように使えます。

追肥

ニンニクの追肥は、植え付け後の10月上旬頃と、翌年の3月上旬に行います。

追肥には、即効性の固形肥料か液体肥料を使います。

畑栽培の場合、化成肥料30g/㎡を葉の広がりに合わせてまき、土と肥料を軽く混ぜ合わせて株元に寄せ、手のひらで軽く押さえます。

プランター・鉢植えの場合、鉢の底に鉢底石を入れ、元肥入りの培養土を入れます。

りん片を、鉢なら株間10㎝ほど、プランターなら2列で15㎝ほどあけて頭部を上にして植えつけます。

芽が3㎝ぐらい入るまで押しこんで、土を被せます。水をたっぷりと与えます。

収穫時期

植えているにんにくの葉が2/3ぐらい黄色く枯れてきたら収穫時期です。

にんにくにとって生育適温は10℃から22℃と、比較的に涼しい気候帯を好みます。

気温が25℃を越えると休眠して発芽しなくなり、そのまま土の中で腐る可能性があります。

種子ができないにんにくは、花の基部にできるむかご、又は鱗片を植え付けますが、収穫できるようになるまでに8ヶ月程と、他の作物に比べて生育に時間がかかります。

休眠から覚める秋頃の9月から11月中頃までに植え付け、その8ヶ月後の5月、遅くても7月に収穫するという大体のスケジュールが完成してきます。

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